ヤマダ電機の地方店一斉閉店で、今後は、都市部や地方の店舗拡大が主流だった家電量販店の出店戦略が転換期を迎え、出店は都市部中心、地方店は出店を抑制し、ネット通販での補完が主流となりそうです。(「ヤマダ電機が地方店40店を一斉閉鎖!新規出店は都市部中心に!」参照)
今この戦略に沿って、成長中の企業はヨドバシカメラです。時代の流れを読み取り、以前から都市部への出店、ネット通販の拡大を進めてきました。経営者の着眼点の賜物です。他社より一歩先の戦略で今後も成長が見込めるでしょう。
ただ、名古屋駅前出店と三重・桑名市の物流センターの建設の中止は都市部出店、ネット通販拡大に影響がありそうなので残念です。(「ヨドバシカメラが名古屋駅前出店を断念!巨額訴訟も!」参照)
少し高くついても、都市部への出店とネット通販の拡大を考えると中止しなかった方がよかったのではと感じています。
さて、ヨドバシカメラがさいたま新都心駅前の商業施設コクーンシティ(cocoon city)の「コクーン3」へ出店します。
このニュースを見たとき、少し驚きました。ヨドバシカメラが得意とする都市部のターミナル駅前以外へ大型店を出店するからです。
埼玉県のターミナル駅であるJR大宮駅の一日の乗客数は48万人。一方、JRさいたま新都心駅は8万人です。大宮駅のようにJR以外の鉄道会社の路線も停まる複数路線でもありません。
近くにあるさいたまスーパーアリーナの利用者の購入狙いでしょうか。
売場面積は約13,200u(約4,000坪)です。ヨドバシカメラ秋葉原店の20,000uには及びませんが、 ビックカメラ有楽町店13,816u、ビックカメラ新宿西口店12,200uと同規模のの大型店です。
コクーンシティの充実で、JRさいたま新都心駅の乗客数は今後伸びるかもしれませんが、現状期待ができませんので、ヨドバシカメラの店舗の魅力で、周辺地域から集客を行わなければなりません。
いままでの出店を見るとヨドバシカメラにはターミナル駅以外の大型店運営のノウハウはないかと思います。
今後はターミナル駅への出店が限られてきたので、ターミナル駅以外の商業施設への出店も考えているということでしょうか。
ヨドバシカメラにとって新たなる試金石となりますね。
○ヨドバシカメラ「マルチメディアさいたま新都心駅前店」オープン時のレポート記事はこちら⇒「突撃レポート!埼玉県初上陸!ヨドバシカメラ「さいたま新都心駅前店」がオープン!」
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2015年06月06日
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