昨年(2015年)、不採算の約60店を一斉閉店するとともに売り場の改装を進め、販売の主軸を値崩れの激しいデジタル機器から利幅の大きい白物家電にシフト。
接客の質向上で過度の値引き販売を抑えて客単価を引きあげようとしています。
しかし、販売力の向上は思惑通り進んではいません。
高い採算を維持しながら売り上げを増やす戦略が課題となっています。
2016年8月8日に発表した2016年4〜6月期の連結決算は、営業利益が64億円と前年同期の2.5倍となりました。
エアコンの売れ行きが好調だった上、リオデジャネイロ五輪開催で高単価な4Kテレビへの買い替えも進みました。
採算を示す売上高総利益率は28%と0.4ポイント改善。
同社は2014年から年間200店ペースで店舗改装を進めています。
パソコンの売り場を縮小し、冷蔵庫や洗濯機など白物家電の売り場を拡大。
商品サイクルの短いデジタル機器は値崩れも速く、売上高総利益率は白物より10ポイント程度低いとされ、白物の強化が利益率を押し上げました。
また、接客力の向上にも取り組んでいます。
今年2016年4月に就任した桑野光正社長は人事畑出身で、来店者が多い時間に販売員を多く配置するなど人事制度の改革を主導。
人員の効率化などで4〜6月の売上高販管費比率は26.2%と1年前よりも0.6ポイント低下しました。
販売の現場では顧客への提案営業が広がります。
人感センサーで温度を自動調節するエアコンやロボット掃除機といった高機能な新製品の売れ行きが好調です。
行き過ぎた値引き販売を抑制し、客単価の上昇にかじを切っています。
しかし、売上高は3637億円と前年同期より2%減少。
前年2015年の大量閉店に加え閉店セールの反動がありましたが、それだけではありません。
販売面積あたりで計算した売上高は2017年3月期は前期比で微増にとどまる見通し。
最高益だった2011年3月期に比べ4割ほどの低い水準です。
強みだった販売力が伸び悩んでいます。
少子高齢化、人口減少により家電市場の伸びは今後期待できません。
ヤマダ電機は売上高を増やすために電力小売りや省エネ住宅など新たなサービスに力を入れています。
家電販売で一定の利益を確保しつつ、新たな収益源を育成できるかが今後の課題です。
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